花菖蒲を、ただ眺める
品種ごとに黒い札で名前がつけられた花が、木道の両脇に広がります。朝いちばんの、まだ人の少ない時間がいちばん美しい。
Photo: くろふね / Wikimedia Commons (CC BY 3.0)
約200年前、浮世絵師・歌川広重が『名所江戸百景』に描いた花菖蒲の名所。
その景色は、いまも同じ土地で、同じ季節に咲いています。
観光地化されすぎない下町に、静かな庭園と、荒川の広い空。
WHAT IS HORIKIRI SHOBU-EN
堀切で花菖蒲が育てられるようになったのは、江戸時代のこと。荒川と綾瀬川に挟まれた低地の、水はけのよい土。その土地の条件が、花菖蒲づくりに向いていました。
やがて「堀切の花菖蒲」は江戸っ子の行楽地となり、歌川広重をはじめとする絵師たちが競って描く題材になります。当時の人々が通ったその同じ場所が、今は葛飾区の区立庭園として、誰にでも開かれています。
入園は無料。チケット売り場も、順路の看板もほとんどありません。菖蒲田のあいだの木道をゆっくり歩き、花を見て、ベンチに座る。それだけの場所です。だからこそ、都心から30分ほどで、旅の速度が変わります。
歌川広重『名所江戸百景』のなかの一枚「堀切の花菖蒲」(1857年)。手前に大きく花菖蒲を配し、その向こうに水辺と人々を小さく描いた大胆な構図は、のちにゴッホら西洋の画家たちにも影響を与えたと言われます。
— 堀切は、世界の美術史に登場した数少ない「町の風景」のひとつですFOUR REASONS TO VISIT
品種ごとに黒い札で名前がつけられた花が、木道の両脇に広がります。朝いちばんの、まだ人の少ない時間がいちばん美しい。
商店街の総菜屋、昔ながらの喫茶店、銭湯。誰かの生活がそのまま続いている町を歩くのは、整備された観光地とは別の体験です。
菖蒲園から歩いて数分で荒川の土手へ。さえぎるものがない空の下、川の向こうに東京スカイツリーが立っています。夕方が特におすすめ。
広重が描いた景色をスマホに表示して、かざしてみる。同じ花、同じ川。168年ぶんの時間をまたぐ、この町ならではの体験です。
BEST SEASONS
MARCH — APRIL
荒川の土手沿いに続く桜と菜の花。花菖蒲の季節より人が少なく、散歩そのものを楽しむのに向いた時期です。
LATE MAY — JUNE
菖蒲園がいちばん華やぐ季節。6月には葛飾菖蒲まつりが開かれ、町全体がにぎわいます。訪れるなら平日の午前中が狙い目。
JULY — SEPTEMBER
日中は暑いぶん、夕方の土手が気持ちいい季節。涼しくなってからの散歩と、地元の店での一杯がよく合います。
OCTOBER — FEBRUARY
花のない時期の庭園は、驚くほど静かです。手入れされた菖蒲田と、澄んだ空気。町歩きと下町グルメが主役になります。
MODEL COURSE
はじめて訪れる方には、駅から菖蒲園、そして荒川の土手へ抜ける約2〜3時間のコースがおすすめです。

START
小さな駅を出たら、まずは駅前の商店街へ。観光案内より先に、町の空気を感じるところから始めます。
徒歩 5分
総菜屋、和菓子屋、昔ながらの喫茶店。食べ歩き用に何かひとつ買っておくと、庭園でのひと休みが楽しくなります。

徒歩 10分
本日の主役。木道をゆっくり一周して、気に入った花の前で立ち止まる。急がないことが、この庭園の正しい歩き方です。

徒歩 5分
堤防を上がると視界が一気に開けます。東京にこんな空があったのかと驚く場所。スカイツリーを眺めながらひと休み。
GOAL
歩き疲れたら、地元の食堂や居酒屋へ。近くの銭湯でさっぱりしてから帰るのも、この町らしい締めくくりです。
ACCESS
京成本線「堀切菖蒲園駅」が最寄りです。駅から堀切菖蒲園までは徒歩約10分。乗り換えが少なく、思い立った日に行ける距離です。
LOCAL NAVIGATION APP
堀切には、大きな観光案内所も、詳しいガイドブックもありません。だから私たちは、この町を歩くための小さなアプリをつくりました。「堀切菖蒲園ナビ」は、今日この町で何ができるかを教えてくれる相棒です。
すべての機能が無料です。インストールしなくてもブラウザからそのまま使えます。
※ Google Play版は現在テスト公開中のため、ブラウザ版のご利用をおすすめしています。
堀切菖蒲園ナビ
東京・堀切菖蒲園エリアの地域情報アプリ 🌸
今日のおすすめ散歩
菖蒲園と荒川の夕景コース
🚶 2.4km⏱ 60min近くのグルメ
堀切の食堂・喫茶 18件
☕ カフェ🍜 定食AI ツアーガイド
What's blooming today? 🌸
EN / 日本語FAQ
堀切菖蒲園は入園無料です。葛飾区が運営する区立庭園で、どなたでも自由に入ることができます。開園時間は季節によって変わることがあるため、お出かけ前に葛飾区の公式情報をご確認ください。
例年5月下旬から6月中旬ごろが見頃です。6月には「葛飾菖蒲まつり」が開催され、いちばんにぎわう時期になります。開花時期はその年の気候で前後するため、直前の開花状況の確認をおすすめします。
庭園だけなら30分〜1時間ほど。駅前の商店街や荒川の土手まで含めて歩くなら、2〜3時間みておくとゆっくり楽しめます。
専用の駐車場がないため、電車でのアクセスをおすすめします。京成本線「堀切菖蒲園駅」から徒歩約10分です。
はい。「堀切菖蒲園ナビ」アプリは英語表示に切り替えられ、英語で質問できるAIツアーガイド機能も搭載しています。海外からのお客様にもご利用いただけます。